カミーノへの0日目 2019年6/1
2019年6月1日。
とうとう、とうとうとうとう、どうしても行きたかったところ。
家族の幸せの象徴だった黒ラブ犬が空にいき、
その2年後に家族の星だった末っ子の弟が前触れなく亡くなり、
心がどうしたらいいかわからないときに、カミーノを歩いた大学生の子の本を読んだ。
35歳ではじめてしった、カミーノサンティアゴコンポステラの道。
どうやら30日くらい800キロの道をあるいて教会を目指すらしい。
そんなん無理だろう、時間もお金もないし、信仰心もないし。
でも、すべてをなげうっていく人もいるのか。
お遍路みたいなものなのかな・・・とその時は本を閉じる。
その5年後、家族の長だった父がやはり前触れなく亡くなり、
母も私も不在のとき、自宅でとあるひに弟のもとへ行ってしまった。
人って、いきなり今、この瞬間に死んでしまうのか、、、と
仕事で忙殺されてやりすごしていたけれど、もやもやとして。
なんで私は自分の心に嘘ついて、お客様に謝り倒してるのか？
なんで私は悲しみにひたって弟と父のことを考えてないのか？
悲しみから逃げてばかり。そのほうが、楽なんだけど。
（父の葬儀後直後に対応したお客様が過去最高に理不尽な因縁をつけてきて
私指定で深夜の二時間説教されて、なんなんだろう・・・ってなったのは大きい）
後輩からつきあげられて、同期は後輩と仲良し楽しく、先輩方は異動で味方ゼロ、
ひとりぽつねん謎の年増注意するばかりがみがみおばさん。
独身子供なし彼氏無しキャリアなし。
そうだ、カミーノに行こう。
と決めたのは2019年4月。
出発は自分の誕生日に近い5月末。
リュックにいろいろつめこむものを買って集めて、
航空券とはじめの3日だけ宿をとって、
フランスとスペインの国境から800キロ、歩くで。
事前運動なし。
散歩もしないし運動はまったくしないし。
158センチ体重50キロから60キロ。
43歳。無職。
航空チケットは6/1発香港経由パリ着、7/19発マドリッドから香港、香港から関空。
キャセイパシフィック航空、9万円也。これでも抑えたのよ・・・。
2019/6/1空は晴れ。
おかんが私の出発前にお仏壇にむかって長いお経を唱えている。
とりあえず、生きているうちに行きたいところに行かないと、いつかしんじゃうから。
カミーノへ、向かう。
